Final Cut Proとはどんなソフトか?

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<この記事は旧Fina Cut Pro Unofficialにて2001年6月に公開した記事を加筆・修正して転載したものです。>

Final Cut Pro(FCP)は、アップルコンピュータ社のデジタルビデオ編集ソフトです。
もともとはMacromedia社において、”Key Grip”というコード名で、元Adobe Premiereの設計者によってMac/Winのクロスプラットフォーム(複数のOS)向けに開発されており、Final Cutという名前でリリース予定でしたが、途中でソフトと開発エンジニアがAppleに買収され、1999年に”FinalCutPro”として英語版1.0が、遅れて99年の暮れに英語版1.2と日本語版1.2が発売されました。

*詳しい歴史はこちら(MacDTV.com「Final Cut Pro登場までの長い道…」)をご覧下さい。


Macromediaからの発表当時のFinal Cut (“Key Grip”)の開発中の画面(当時のZDNetより)。

finalcut

洗練度は格段に違いますが、分割ウィンドウや編集オーバーレイなど、基本的にコンセプトはほぼ同じですね。

「Macromediaのアイディア」と「Appleのセンス」の合作というか、買収されて良かったというか(^_^;)、 結果は良かったと言えるでしょう。 (クロスプラットフォームはどこかに行ってしまったようですが。 )
Trinityは、日本ではNewTek社製品も扱うメメックス社から販売されています。

一方Macでは、小さいサイズの画面ながら早い時期からビデオキャプチャー(取り込み)機能を搭載したり、何よりAppleの一大資産であるQuickTimeという画期的なマルチメディア技術を開発、パソコン上でビデオを編集・加工するという概念を取り入れてきました。 「パソコンでグラフィック/ビデオといえばMac」というイメージは近年まで一般 的でした。そしてそれを裏付けるかのようにAvid社がMacベースの編集ソフトを開発、仮編集画質ながら、「ノンリニア編集」の歴史は Macから始まったといっても過言ではありません。

*コンシューマーの視点からの当時の歴史はこちら(MacDTV.com:佐藤さんのDTV遍歴 )をご覧下さい。

(とDTVの歴史を紹介するコーナーでも無く、私の歴史も知識も浅いので)時は流れて(笑)近年まで(Windows版が登場してから)AdobePremiereが汎用ノンリニアソフトの代名詞となっておりました。Premiereのいいところ、それは汎用性。ハードとの組み合わせ次第でCD-ROMやWEB用のコンテンツ編集から放送用のビデオ編集までこなしてくれ、機能もバージョンごとに(気長に)アップしてきました。

しかし、その汎用性にも、WindowsというOSと同じく諸刃の刃的な悪い面があり、気が遠くなるほどの多数の種類や品質のハード、ソフトとの組み合わせには、ソフトの側では到底対応しきれません。その上Premiereは、その処理の過酷さ故に、パソコンの性能が上がった今日でさえ未だにどことなく「不安定なものである」映像を扱ったソフトであるだけに、本当に安定した環境で動いているPremiereは稼働数からいってもほんの一握りなのではないでしょうか。

それでも機能や予算面で多くのユーザーにとってはPremiereしか選択肢の無かった時代が数年続き、Avid Videoshop(現STRATA DV)やEditDVの登場にもめげず、良くも悪くも定番であり続けたPremiereに対し、会社自体の存続も危ぶまれたりと波瀾万丈の(^_^;)経緯を経て、(その間に「マルチメディアネイティブ」の座をWindows陣営に奪われた感のある)アップルが、未だその健在ぶりを示すべく万を持して登場させたのが、FCPだったのです。

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