Grass Valley CodecのMac版が登場
Grass Valley社から、Grass Valley HQ/HQXコーデックをMacで利用できる無償のQuickTimeコンポーネントがリリースされました。
Grass Valley Codec Option for Macダウンロードページ
QuickTimeベースのアプリケーション(FCPやPremiereなど、動画が扱えるソフト全般)で読み込みと書き出しが行えます。
同コーデックは主にEdiusシリーズを中心とした同社製品用に開発されたもので、今までWindowsのみで利用可能でしたが、Mac版の登場によって、Ediusをメインとする環境との連携もしやすくなりました。
しかし、Macユーザーにとって有り難いのは互換性だけではありません。
GV Codecはアルファチャンネルが利用できるので、AnimationかProRes 4444しかなかったアルファムービーに選択肢が増えることになるわけです。
GV Codecでアルファが使えるメリットは、ムービーの容量が小さいこと。
ざっと試してみたところでは、同じ仕様のアルファ付きムービーで、HQ(デフォルト)とProRes 4444ではGV HQのほうは半分以下(1/3に近いサイズ)となりました。
■FCPXからの書き出し
インストールが済んだら、利用することが出来ます。
例として、FCPXでアルファ付きのプロジェクトを作ってみます。
(ブランクのシナリオの上にジェネレータでグラフィックを載せたもの)
GV CodecはQuickTimeの読み込み/書き出しコンポーネントであり、FCPXでネイティブに扱えるわけではないので、プロジェクトのレンダリングコーデックにしたり「共有」からの書き出しでは選ぶことが出来ません。
FCPXからアルファ付きのGV Codecで書き出すには、まずCompressorに送信します。
Compressoの設定から「QuickTime書き出しコンポーネント」を選びます。
すると、インスペクタのビデオの設定から”Canopus Codec”が選べるようになっています。
ここで「With Alpha」にチェックを入れると、アルファチャンネルつきのムービーを書き出せます。
(「圧縮プログラム」の「深さ:約1670万色以上」表示が連動。「以上」になっていればアルファ付きです。)
なお、デフォルトではNTSCになっているようなので、インスペクタの「ジオメトリ」でサイズを「ソースの100%」にします。
■FCPXで再読み込み
書き出したGV Codecのムービーは、FCPXに読み込んで利用することが出来ます。
なお、レンダリングされるまではアルファが反映されないので、ライブプレビューは出来ませんが、レンダリングが済めば透過します。
FCPXは放っておけばどんどんレンダリングしてくれるので、さほどストレスは感じないかと思います。
■その他のアプリでも使えます
試しにWirecastに読み込んでみましたが、問題なくアルファチャンネルが適用されました。
サイズが軽いので、結構手軽に活用できそうですね。