サイトシステム移行完了のお知らせ
サイト運用のCMSを長らく使用していたJoomlaからWordPressにようやく移行しました。
なかなかの量のコンテンツの蓄積だったのでかなりの期間躊躇していましたが、さすがにセキュリティの面でも限界を感じましたので。
まだまだ使い勝手の面で満足な状態でなくご訪問いただいた方にはご不便をおかけしますが、しばらくご容赦ください。
Macとの出会い回顧録(前半)
まったくの個人的な話で恐縮ですが、Steve Jobsの逝去から一夜明けたところで私(運営、松原雅人)の個人的なMacとの出会いなどなどを回顧してみたいと思います。
時代背景としては、小学校の頃はパソコンブーム、ファミコン登場で、学年あたり1クラス3〜40人x6クラス、そのなかで学年に数名PC8801やら9801、MSXなんかを持っている子がいる、そんな頃。
パソコンにはなんとなくカッコよさそげな感じで興味がありまして、X68000という黒いタワーやCD-ROMが前面に鎮座ましましているFM TOWNSなどこれまたオフィスコンピュータ(オフコン)とは一線を画すデザインの「マルチメディアパソコン」が登場し、雑誌を見たり家電量販店でさわってカタログをもらってきたりといわゆる憧れの対象として見ていたものです。
#FM TOWNSにはHabitatというチャットソフトがあり、アバターということばもこのとき初めて聞いた思い出が。とにかく使えもしないのにワクワクしてました。
もともとグラフィックデザイナーの家庭に育ったので絵を描くのは嫌いではなく(上手いとはいわない)、映像分野でCGが比較的普通に使われ始めた時代でもあり、そっち方面への興味が大きかったかも。
がしかし、プログラミングはファミコンの「ファミリーベーシック」やもらったMSXでマニュアルにある入門用のゲームをわけもわからず丸写しして結局動かず、めんどくさくてすぐ飽きちゃいました。
そんな折り、当時テレビでは「パソコンサンデー」という番組をやっており(プログラムがアナログFAXの通信音のような音で副音声として流れてくるのをデータ用のカセットテープに録音するとパソコンで動かせるという画期的なw試みをやっていたり)、その番組で3DGCのレイトレーシングのデモをやっていたのですが、3Dの球体に色や反射、光源を設定するためにデモンストレーターがカタカタカタカタコマンドを打つわけですよ。そして10分ほど待つと綺麗な反射をもった赤い球体がレンダリングされ、一同歓声みたいな。
パソコンがおもしろそうだと感じた要因としては、テレビゲームで育った世代ですから、なんとなくコンピュータがあれば紙と鉛筆はいらなくなるのかな、というグラフィック方面の興味からだったかと思います。
そこで、「絵が描きたいのにコマンドを打たなきゃいけないなんてナンセンスもいいところ。この調子だと一生縁がないだろうな」とたいそう落胆したのを覚えています。
ここまでが確か小〜中学の間の話。
高校では、いわゆる文系と理系を選ぶ際、電算室を見学して黒い画面に文字をつらつら打ち込んでいるのを見るや「文系」と即断したわけで、ともかくプログラミングやコマンド操作というのは(絵を描くとか)直接の目的でない以上無駄としか思えませんでした。
ちょうどこの頃ですかね、そんな経緯で選んだ文系生活のなかでモノ系の雑誌にMacが取り上げられ、今も交流のある学祭バンド仲間の金持ち息子がClassicを持ってて打ち込みとキーボードの一人バンドをやってたりとかで、お茶の水の楽器屋足繁くに通うある日秋葉原に寄ってT-ZONEではじめてMacを触って、何の根拠もなく「絶対これ買う」と確信しました。
だって、コマンド要らないんですよ。
マウスで絵が描ける、それはもうパソコンサンデーのレイトレと比べたら紙と鉛筆と同じで、目的が見たまま実行できるわけですから、パソコンと一生縁がないなんて挫折感は即座に180度反転しちゃいますよ。
筐体デザインもフロッグデザインですからNECやら富士通と比べるまでもなくオサレなわけで、(ソニーのトリニトロンのデザインが好きな映像関係者がMacに惹かれたのもあながち偶然ではなかったともいえそうですが、)ともかくやられました。
当時は退廃路線をうろうろしていたので大学には興味がなく、なんとなくレコーディングスタジオがいいなーという安易な落としどころで音響関係の専門学校に行ったところカリキュラムにMacが入ってまして、起動から徐々に文書を書いたりベジェで図形を描いたりする程度でしたが、これがもう楽しくて。
雑誌にはクアドラやらセントリスとかが出ていたり、初心者向けのパソコンとして「マッキントッシュパフォーマ v.s. NEC PC9821 CanBe」みたいな図式で、CanBeの98ランチとPerformaのランチャーを比較したりしてましたっけ。
もう記憶も定かではありませんが、この頃PowerPCが出てきたかと思います。
結局レコーディングスタジオは狭き門で、映像の会社でもミキサー募集してるってことでポスプロに入社。実験的に入れたというノンリニアルームにはPower Macintosh 8100で動いているMedia Composer 4000が入っていました。
会社ではMA志望は同期に取られたので、何の気なしに編集部門へ配属。
※ここから映像の世界に足を突っ込みます。
リニアの編集室では先輩エディターがなんとDOSで動く編集機に向かってキーボードを打ちながら訳のわからないボタンやレバーがずらっと並んだ机(注:BVE-9100編集機とスイッチャー)を使いこなしつつ、100本とかのテープ(入社当時はベーカムが中心)を入れ替えながら映像をつないでいきます。
#これは・・・あの電算室で見た光景がフラッシュバック・・・めげる要素満載じゃないか。。orz
入社数ヶ月したら要所要所でアシスタントに投入され、手書きのエディットシートを見ながらテープの掛け替えをしたり。でも、入社1年目でダビング業務に忙殺される中、(日々の業務に追われる編集室は都合よく空いてもおらず、忙しいエディターさんは教えを請わない限り丁寧に一から教えてくれるなんてことはありませんので)深夜や休日に空いている編集室で自習なんて気にもなれず、このままでは間違いなく戦力外通告だな〜なんてやさぐれていた頃ではありますが、一応給料なんてものももらえるようになってますから、家族会議で「Macを買おうか」って運びに。
ここでようやくマイマックです。
映像会社で働いてたので、買ったのは当時映像編集ができる低価格Macで売っていた「Performa 6420」。
320×240でキャプチャー、S端子で入出力できるAvid Cinemaというボード/ソフトを搭載したマシンで、個人的ノンリニア生活はここから始まりました。
何がしたいわけではないけど、何かできる気がする。というか、何かしたいと思わせる。
Mac OS 7.5なのである程度の完成度ではあったいい時代にはじめたと思いますが、とにかく毎日触ってましたっけ。
「Mac買いました」
っとLC575を使っていた上司に報告すると、半年もたたないうちに時々メンテナンス係に呼ばれるくらいのスキルにはなりました。
そうこうするうちに入社一年が過ぎ、結局リニア編集は覚えてないし、向いてないというか覚える気がなかったので辞表を出そうかと悩んでいると、「今度Macのテロップマシンを入れるから、担当してくれ」というお言葉が。
もうまさにMacのおかげで首の皮一枚つながった感じでした。
それから2〜3年くらいは3つの編集室を一台のPCラックに乗せたテロップマシンで渡り歩きながら、アシスタントを兼ねてテロッパーをやってましたっけ。
PCIに挿したビデオトロンのボードからケーブルでマシンルームのパッチ盤に繋いで、ダブルブッキングのときは内線でテロップ入れのタイミングを見ながらパッチ差し替え、それでも間に合わないときはIllustratorで紙焼きを作って印刷してテロップ用紙を作ってましたから、テロップ用のIllustratorのひな形と持ち込み素材用のMOに加えてプリンターも装備してありまして。(後にもう一台追加して後輩と2チェーン体制にはなりましたが。)
お客さんにはMacユーザーも多く、いろいろ質問を受けたりメンテをしたりしながら映像編集やポスプロ業務のながれ、お客さんとの接し方や業界のことなどを一通り学びました。
テロッパー後期は平行して当時出てきたビデオCDのオーサリング(ソニーのNTで動くやつ)や初の会社ホームページを独学で立ち上げたり、いわゆるマルチメディア()絡みのおしごとをさせていただきました。
いよいよDVD時代となってScenarist NTを入れたあたりからはテロッパーは後輩に引き継ぎましたが、その間自宅のMacも順調に買い換えが進み、自宅ノンリニアはキャプチャーボードと付属のPremiereに進化。
<後半に続く>
Steve Jobs氏死去
Apple創業者のひとり、スティーブ・ジョブズ前CEOが亡くなりました。
誰でも使えるコンピュータを、という着想でアップルを設立し、ビジネスをはじめたふたりのスティーブ(ジョブズ、ウォズニアック)は、方や天才的なプログラミング、方や反骨心にあふれ、人々を驚かせる悪戯心と芸術的センスを武器に、パーソナルコンピュータの父から学び、ひとりのスティーブは「アラン・ケイのパーソナルコンピュータ」の今現在の理想型としてiPad/iPhoneを残し、この世を去りました。
誰が何を先に考えた、とかそういう史実の検証は割愛しますが、あるアイディアを採用し、発展〜熟成から普及まで落とし込み、今現在多くの人が望んで手にできるまでにしたのは誰か、といえば答えは明快でしょう。
振り返れば、ジョブズ氏は“人間を中心に”テクノロジーや製品を考えてきたのだと思えてなりません。
もちろん世のため人のためといった聖人君子的な意味ではなく、結局使ってもらうためには人に歩み寄ること。コンピュータや機械のスキルがどれだけ低い層にまで目を向けて、その人たちが使えるものにするのか、という部分をじっと見据えていたように思うし、同業他社は絶対そこを軽視しているだろうとほくそ笑んでいたのではないかと。
そしてそれはデザイナーの視点ですよね。
#そう考えてFCP Xを見ると、もう創業当初に描いていたパーソナルコンピューティングデバイスが実現できるようになった今(iPhone以降)は本格的に大衆指向にシフトしている、つまり職人でなければ使えないような製品や機能はそれぞれの専門家(サードパーティー)に任せる方向なんでしょうね。
ともあれそこに行き着くまでには大きな流れがあり、それを見ると今後の方向が見えてくる気がします。
コンピュータが巨大な計算機からようやく会社の事務処理に使えるようになった頃、キーボードでコマンドを打たないと動かないコンピュータというものに対し、マウスを使い、画面を机や書類、ゴミ箱といった人間の生活に例えてコンピュータと人を結びつけるというアイディアはアップルのふたりの創業者たちにとってこれ以外にないといったものだったでしょうし、だからこそ、これを中心に据え、アップルがソフトウェア開発者向けに出した伝説の書「ヒューマンインターフェースガイドライン」という、人間のためのコンピュータのあり方・作り方を体系化したドキュメントが生まれ、いまもMac OS XやiOS用に刷新されて来たわけです。
また、自分の右腕(上級副社長)に世界屈指のデザイナーを据え、これほどまでに機能美という言葉を追求し、デザインにこだわったことも、最終的には人間のためという着地点が明確だったからではないかと思います。
根拠があり、考えられた末の各アップル製品のハードウェア・デザインはルーツを辿るとシンプルな家電製品に行き着く、というのも生活の中に自社製品がどうあるべきかをよく示しています。
また、裏を返せば“愛される製品には優れたデザインが必要”という哲学があればこそ、ソフトもハードも含めて人間がいかに心地よく使えるかという答えを“神は細部に宿る”デザインに求め、そのためにテクノロジーを活用し、おじいちゃん・おばあちゃんがワクワクするような「パーソナルコンピュータ」を作り得たのでしょう。
彼ら(コンピュータが難しいと思っている人々)のために作っているんだから、ジョブズ氏としては当然の結果、なんでしょうね。
おおよそコンピュータや機械などホスト側の都合から製品やサービス像を描くIT業界(をはじめ、あらゆる分野に通じる)にはない「人間のため」という哲学はホスピタリティーに行き着くわけで、お客をより満足させる演出に重きを置くという意味では<少し大げさにいえば>IT界におけるリッツカールトンのような存在なのかもしれませんし、ジョブズ氏がプレゼンの達人と称される所以でもあるかと思います。
そして、同じような芯を持たない模倣は、オンリーワンが存在する以上同じ土俵にあっては最終的には破れていく(というか敢えて選びたいと思うほど大衆の琴線には触れられない)のでしょうね。
#Googleは「あらゆるものを検索可能に」という明確な目的においてはオンリーワンだから受け入れられているものの、ソーシャルやスマートフォンではオンリーワンでないから苦戦を強いられる。
ともあれ、ビジネスでは様々な摩擦や波瀾万丈の歴史を作りつつも、そんなアップルを通して数々のものを残してくれたジョブズ氏に、感謝と哀悼の意を表します。
2011年10月6日
(10月7日加筆)
Mac App Store:購入ステータスの誤作動
OS X 10.6.7から追加された、FCP X/Motion 5/Compressor 4の唯一の購入窓口となっているMac App Store。
このMac App Storeで、アップデートやインストールなどのステータス(ボタンの表示)が不自然な場合に考えられるケースを書いてみます。
Mac App Storeでは、システム内の「アプリケーション」フォルダに該当するアプリケーションがインストールされているかどうか、また、そのバージョンをチェックして、未インストールなら購入やインストール、アップデート可能ならアップデートといったステータスになります。
もしインストール済みでありながら再びダウンロードしたい場合は、再ダウンロードも可能です。
しかし、入れたはずなのにまたダウンロードできるようになっていたり、逆に入れてないはずなのに「インストール済み」など、Mac App Storeのステータスがどうもおかしいといった場合は、次の原因が考えられます。
端的にいえば、マシンに複数のシステムHDDが混在していないか?ということです。
Macは旧来より複数のシステムから起動に使うものを選べ、Mac OS 9からは標準で「起動ディスク」設定から次回起動するシステムを選べるようになっています。
Mac OS Xでも起動ディスクの選択は標準になっていて、業務であれば有事(納品間際にまさかの起動不能、とか)の際の安定環境を控えておいたり、特にSnow LeopardからLionへの移行やFCP 7環境を残しつつFCP Xもさわり始めるといったシチュエーションでは、複数のシステムHDDやパーティションがマウントされている状況はそう珍しくもないかと思います。
私のマシンもLionと2つの目的別Snow Leopardのシステムが接続されていて、必要に応じて切り替えています。
しかし、このような状況では、Mac App Storeは今どのシステムから起動しているのかを正しく判断できないようです。
■Mac App Storeの誤作動
状況:次のHDDがマウントされている
・Lionのシステム=FCP X 10.0.1、Motion 5.0.1、Compressor 4.0.1
・Snow Leopardのシステム=FCP X 10、Motion 5、Compressor 4
FCP X関連を最新版にアップ済みのLionで起動してMac App Storeを開いてみると、それぞれのアプリは「アップデート」のステータスになっています。
起動中のLionシステムではこれらはすでにアップデート済みなので「インストール済み」になっていないとおかしく、この時点で誤作動です。
が、結果が気になったので試しにMotionのアップデートボタンを押してみました。
すると、特にエラー表示もなくダウンロードを開始しました。
つまり、Mac App Storeは「確かに存在するMotion 5を5.0.1にアップデートしている」わけで、案の定FCP X関連をアップデートしていないSnow Leopardのドライブ内のアプリケーションフォルダを観察していたら、こっちがアップデートされちゃいました。
■対処方法
このような場合は、ディスクユーティリティ(アプリケーション/ユーティリティ内)で不要なシステムパーティションをマウント解除するか、可能であれば物理的にHDDを外してMac App Storeを開くと正常に動作しますので、複数システムを使い分けていてどうもApp Storeが正しく動かないといった方はお試しください。
日本では、価格改定に関してのFCP Xの返金対応は無し
先週のiTunes / App Storeの為替レート見直しによる価格改定について、ストア内でも異例の高額商品であるFCP Xに対してなんらかの(具体的には、返金等)措置がとられるかどうか日本のiTunesストアに問い合わせてみました。
結果は特に対応は行わないとのことです。
問い合わせはこちらのフォームからで、内容は「今回の価格改定で発生した差額について、何らかの対応はありますか?」という趣旨のものです。
※「FCP Xが気に入らないのでお金返して」というものではなく、あくまで価格改定にまつわるもの。
これに対して、アップルから以下の回答が返ってきました。
今回、アプリケーションの価格改定後の差額についてのお問い合わせをいただきました。この件に関しましてご迷惑をおかけして申し訳ございません。
お問い合わせいただいた「Final Cut Pro」と「Motion」に対する払い戻しを検討いたしましたが、iTunes StoreおよびMac App Storeの販売規約の返金規定に基づき、払い戻しはできかねますのでご了承ください。ご要望にお応えできず誠に申し訳ございません。
この返金ポリシーは、アップルの返金ポリシーとも一致しており、著作権保護されたマテリアルを守るために規定されておりますので、ご理解いただけますようお願い申しあげます。
また、商品の価格はいつでも変更することがあり、値下げもしくは販売促進価格の場合でも価格保護または返金を行っておりません。
今回の件につきましてお客様にはご迷惑をおかけして申し訳ございませんが、ご理解とご協力をいただけましたら幸いです。
今後ともiTunes Store/Mac App Storeをどうぞよろしくお願いいたします。
iTunes StoreおよびMac App Storeの販売規約の詳細は以下のページをご参照ください:
http://www.apple.com/legal/itunes/jp/sales.html
—–ここまで—–
なお、数名の方から同様の返事があったことを確認していますので、統一見解なのでしょう。(もしこれと異なる事例があったら、それはそれで問題です)
App Store、円高による一斉値下げ
アップルが、いくつかの国において為替レートの変更に伴うアプリケーションの一斉値下げを実施しました。
<マイコミジャーナル>
App Storeで多数のアプリが一斉に値下げ – 従来115円のアプリは85円に
<気になる、記になる…>
Apple、一部の国のApp StoreとMac App Storeの価格を改定
この影響で、Final Cut Pro X、Motion 5、Compressor 4もそれぞれ大幅な値下げとなっています。
FCP X=35,000円→26,000円
Motion 5=5,800円→4,300円
Compressor 4=5,800円→4,300円
FCPXのお得な入手方法(期間限定)
さて、まもなくリリースされる予定のFinal Cut Pro Xですが、これを書いている時点ではまだアップルからの公式情報は何も更新されていません。
ですが、判明している2点の情報によって、最大でだいたい4,000円くらいお得に入手できる方法が使えることがわかっています。
まず価格ですが、US価格で299ドルということ。現時点で日本円にしておよそ24,000円弱ですから、日本での価格もこれとそう大きくは違わないかと思われます。
そして、店頭でのパッケージ販売があるかはわかりませんが、Mac OS X 10.6.6以降で利用できるMac App Storeでのダウンロード販売が行われるということ。
#Apertureのようにパッケージ販売も平行するかもしれませんね。
つまり、Mac App Storeで購入できる=iTunesカードが使えるということで、間接的ではありますが、サークルKサンクスやセブンイレブンで不定期に行われるiTunesカードの割引キャンペーンを利用すれば会員限定やポイント還元ながら(nanacoで5,000円のカードを5枚買うとすると)800ポイント×5で4000ポイントが付与されるというわけです
#購入上限や割引率、5,000円カードの適用を考えるとnanacoがベストかと思われます。
楽曲やiPhoneアプリなどと同様にプロアプリもこんな買い方ができるようになったんですね。
各社のiTunesカードのキャンペーン期間中に限られますが検討してみてはいかがでしょうか。
<2011.6.18現在行われているキャンペーン>
◆セブンイレブン
「nanacoボーナスポイント」
2011年6月6日〜2011年7月8日
1,500円→200ポイント
3,000円→400ポイント
3,000円→800ポイント
◆サークルKサンクス
「カルワザクーポンでiTunes cardがおトク!」
2011年6月6日〜2011年6月29日
1,500円→1,300円
3,000円→2,600円
また、ネットオークションで入手という手も使えますね。ともかくiTunesカードが使えるというのが今回のポイントです。
「THE COVE」を観てきました
先日試写会でドキュメンタリー映画「THE COVE」を観てきました。
#当サイトでは元々ブログ形式で硬 軟・公私織り交ぜた内容をつらつら書いていた経緯がありますので、今回も本題と関係ない事を書きます。
和歌山・太地(たいじ)で古くから行われているイルカ漁を巡って、ひとりの元・イルカ調教師を中心とする愛護集団が、イルカ漁をやめさせようという試みのもと、漁の実態を自分たちの主張とともに映像に納めて公開したドキュメンタリー映画「THE COVE」。
色々物議を醸している本作ですが、私も「見てから自分なりに評価したい」というわけでマスコミ向け試写会にお邪魔させて頂きました。(手引きくださった皆様ありがとうございます)
だいたい予想通りの展開でしたが、ネットなどで順次公開されるようで、感想もたくさん出てくると思いますので、私も具体的にどこがどうということを備忘的に書いてみます。
なお、ネタバレありですのでご注意ください。
———————————————
前置き
———————————————
■本編を観る前に得ていた情報:
・いくつかの映画館での上映中止の真相
・食料となる動物の実態動画をいくつか
・茂木健一郎氏のクオリア日記「語り合おうよ」
■上映中止騒動
この映画を配給するアンプラグド社は、「多くの日本人に見てもらい、それぞれで考えてほしい」というスタンスで日本での上映を進めています。
#個人的には同社配給の「インスタント沼」とか好きですし、アンプラグド社は特に反捕鯨ではなく、あくまで作品のいちジャンルとしてTHE COVEを扱っているのだと見受けます。
これに対して日本の「主権回復を目指す会」が、配給元や映画館にシーシェパードばりの実力行使を行って上映中止に追い込みました。
http://www.shukenkaifuku.com/KoudouKatudou/2010/100419.html
http://www.shukenkaifuku.com/KoudouKatudou/2010/100511.html
この団体の活動ってTHE COVEを見ているようで笑えます。
■情報操作と演出
特にメディア系の方には言わずもがなの感もありますが、我々は日常的に、情報操作や演出を行って生きています。
言ったほうがいいこと、言わないほうがいいことを選んだり(情報操作)、ファッションやインテリア、言葉などに気を使ったり(演出)。
つまり、広義での情報操作や演出は場面によって必要であり、それ自体悪いものではありません。
ただ、同時に情報リテラシー(情報への判断・対応能力)も持ち合わせていないと、ときに騙されたり誤解によって人間関係が壊れるなど、損をしたり不利な状況に陥ったりもします。
また、映画であれば当然ながら観客に感情移入をさせるのが主眼ですから、その点を踏まえて見る必要があります。
■一緒に見るべき資料
THE COVEへの反駁材料ということで、さしあたって動物と食を取り巻く人間の行為に関連する動画や資料などをいくつかピックアップしました。
<事前に見ていたもの>
言わない、見せないことに目を向ける…
●映画「サンキュー・スモーキング」
・公式サイト
・Wiki「サンキュー・スモーキング」
●YouTube「イルカ漁を批判する反日映画 The Cove を論破!」
THE COVEでは、イルカの大量屠殺(とさつ)で真っ赤になった海をエンディング付近で盛大に映し出すことで「大地の漁師たちはこんなに残虐なことをしている」とアピール。可哀想なのはイルカだけ?
※以下の映像は、動物の屠殺や過激な飼育を扱ったものですので注意
●Undercover Investigation at Hy-Line Hatchery
〜工場で生きたまま粉砕器に放り込まれるヒヨコ
→THE COVEのニュースで木村太郎氏が反論のため引き合いに出した話の動画。
#卵を産まない雄はその場で殺処分
●フォアグラができるまでアヒルのワルツver.
→漫画「美味しんぼ」のエピソードで取り上げられていて興味を持ったもの
#「無理矢理太らせた不健康な鳥の肝臓より新鮮なアンコウの肝のほうがうまい」
という話
#リンク先の動画では、ホースで強制的に餌を“注入”しています。
#今現在もこのような方法を行っているかは未確認です
<THE COVEを見た後に探してみたサイトやYouTube動画>
●命の食べ方 OUR DAILY BREAD Nuestro Pan de Cada Dia
●生命と食を考える-1
●生命と食を考える-2
●生命と食を考える-3
#良心を持って食材の生産加工に携わる方々は、色々思ったり考えたりしています。
★反日盗撮映画 「The Cove(ザ・コーヴ)」 がアカデミー賞を受賞! その呆れた内容とは!?
———————————————
本編<ネタバレ>
———————————————
■総論
THE COVEは「偏狭なエゴ思想家たちが大層な金と時間をかけてつくった偽善のプロパガンダ映画」。平たくいえば、イルカに傾倒した愛好家達が「かわいくて知的で崇高なイルカを虐殺するなんて野蛮なことは実力行使でやめさせる!」と、自分たちの正当性と現地の漁師達がいかに間違っているかをアピールするための作品です。
感想も観る前の予想とほぼ同じでした。
ただ、イルカ漁そのものや水銀問題(後述)などについてはこの映画を通して知ったことで、特に水銀については事実なら大きな問題でしょう。地元でも問題になっているようですが、隠蔽や法のすり抜けだったりするならこれはTHE COVEの指摘の通り。
捕鯨についても、なぜ今も続いているのかという根本的な問いが浮かんだり(本編中では「外国の指図は受けない、という帝国的なプライドだけで続いている」と分析)。
そういわれると確かに捕鯨はなくなってもいいのでは、とも思いつつ、数多の商売の一つとして地域に受け継がれてきたのなら、それで生活している人達にとっては必要なものなのかもしれないとも考えたり。
生息数や種の生態状況といったことなども関係するのでしょうけど、まあそもそも私などがどうこういう話でも、まして少なくともイルカ愛好モンスター団体から咎められるものでないことだけは確かだと思います。
■疑問/問題点
●偏狭な部分=「イルカだけ特別」
…これは見た方ほとんどが共通して挙げる点。まあこの映画や捕鯨、その他世の中のヒステリックな人や団体(モンスター○○とか一部の過激な○○愛護団体)は、ほぼこの文脈ですが、
当の本人達は至って本気だというのが厄介であり、恐ろしいところ。
なかでも、普段からイルカと戯れているというフリーダイビング(素潜り)世界一の夫婦が駆り出されるんですが、この奥さん(ダイビングファンの方はよくご存知なのでしょうか)はイルカに神秘性を感じ、慈しむ存在だと思っていて(私もイルカの能力などの話は聞きますし、確かに優れてはいるでしょうけど愛情では牛や豚を育てている方も一緒だと思いますが)、その人なんかは劇中で唯一イルカの無惨な姿に涙を流します。
個人的にはこの方が一番サムいというか、盲信の象徴という感じで特に嫌悪感を感じました。ああいう立場の人だからこそ、もっと多角的に、世界の食料事情や相手の立場などを冷静に踏まえてたりするんじゃないかという勝手な期待が裏切られたショックもあるかもしれません。
●盗撮
…THE COVEのもう一つの問題点は、盗撮映画ということ。
物語全体の構成が盗撮の正当性をアピールする筋書きになっていて、起承でイルカがいかに特別か、また町民や警察が敵であることの説明を行って、「仕方がないので盗撮した」という流れで見せ場に転じ、クライマックスの「流血の惨状」で結んでいます。
アカデミー賞ドキュメンタリー賞の受賞や海外での評価には(監督自らも言っているように)「オーシャンズ11のようなスリリングな展開」という部分が少なからずあるようですが、日本のテレビでも例えばブラックな会社や組織に潜入して盗撮したものなどがニュースや報道で使われますので、ここまで大掛かりに「大スクープ」を演出すれば「よくやった」という見方も理解できなくはありません。
しかしこの場合は事実を客観的に報道・ルポしているわけではなく、彼らは脚本、脚色を用いた興業(料金を徴収して上映するエンタメ)作品をつくったわけで、加えてひとつの思想を正当化・啓蒙するためのプロパガンダですから、盗撮が評価されるべきものではありません。
禁止区域に入り込んだり、ラジコンヘリやILMの技師を巻き込んだ精巧な隠しカメラなど、豪華な機材でやりたい放題。
これが自腹でつくって無料で世界中に公開されるような映像だったら世界が評価するのも100歩譲って理解しますが、結局は「イルカをダシにひと儲け」するために無断で撮影された、と見てもおかしくないわけで、そうなると完全にただの撮られ損ですからね。
反対意見の人にとっては、料金が必要だと彼らの収入源を増やす(イルカ保護に回されるかもしれない)=敵に塩を送るようなものなので見ない人も出るでしょうし、そもそも彼ら自身が「イルカの虐殺」を見せ物にして銭を稼いでいるというのはどうなのか、ということです。
●水銀問題
本編では、「太地で捕れるイルカは基本的に水銀含有量が高く健康に悪影響」ということを言っています。それなりの調査結果もちりばめ、地元の議員にも水銀が心配なのでイルカの食用に反対している人がいるなど、ある程度の時間を割いて水銀の危険性を訴えていて、これはこれで日本の中でも問題になるとは思います(なっています)。
日本の政府や見えないチカラ(自治体や業界など)、地元の一部なども100%シロなんてことはなくて、本当に危険かどうかではなく法に触れるか触れないかという観点で物事を扱っている部分もあるだろうからそれはそれで問題提起としてはよかったのかもしれません。
ただ、じゃあ「水銀が含まれていないなら食ってもいいのか」ってことですよ。
どっちにしたって彼らはイルカが一頭でも殺されるのは嫌なんだから、副産物として取って付けたようなやり方で水銀のことなんかを混ぜるのは論点のすり替えにしか映らない。
水銀の危険性を警告したいのならそれはそれで別にやったらよくて、目先を分散させる陽動作戦として使っているところが悪質。
●まとめ
以上、ほかにも論点はあると思いますが、私なりに気になった部分を書いてみました。
私としては、「純粋にイルカ保護を訴えたいなら、無料公開したらどうだ」って感じですかね。話はそこからでしょう。