FCP X:基本シナリオはトランジションの背景処理がおかしい
※2011.7.26-23:15改訂。初出時から内容を加筆修正してあります。
また、こちらと併せてお読みください。
Final Cut Pro X(10.0)には、「基本シナリオ」と「シナリオ」があり、「基本シナリオ」にはトランジションの背景処理に関する問題があります。
基本シナリオ内で作業している場合、フルスクリーンのクリップを扱っている分には問題ありませんが、FCP Xでトランジションの前後のカットをクロップする場合、背景は黒でないと成立しません。
この実験は簡単です。
基本シナリオ内で、クリップAとBそれぞれをクロップしたとします。
そして、背景(基本シナリオの下)に別の絵(図では水色の部分)を配置します。
そして、AとBにクロスディゾルブをかけてみます。
すると、トランジションの間だけ、クロップされた部分が黒になってしまいます。
時間軸で並べるとこうなります。
ダッシュボードのTCをご覧いただくとわかりますが、図1と2、4と5は隣り合ったフレームで、つまりトランジションの間だけ唐突に背景が黒になります。
別のトランジションだと、「クロップされた部分が黒くなる」ということがよくわかります。
・そして特に挙動がおかしいのが「スワップ」。
反射など複雑な処理をしているため、単純にクロップされた部分でもない部分が黒になってしまいます。
この問題を回避するには、「基本シナリオ以外のシナリオでトランジションさせる」という方法を取ります。