Motion 4:3Dシャドウ
#2009.7.29テキストスタイルについて追記しました
Motion 4では、3D空間上のオブジェクトのシェイプ(マスク)にあわせた影が落ちるようになりました。
■Motionの3D空間とシャドウ
Motion 3から3D空間が導入され、縦・横のほか、オブジェクトの奥行きを表現できるようになりました。
しかし、残念ながらライト(光源)を追加してもオブジェクトの影は再現されず、光源とは関係ない2Dのドロップシャドウしか適用できませんでした。
一方、Motion 4ではしかるべき場所にオブジェクト/カメラ/光源を配置すれば、オブジェクトのアルファチャンネルを反映した影が落ちるようになっており(キャストシャドウ)、Motion内でジオラマ的な表現を行うこともできます。
作例では、新規に白い矩形を描いて地面に配置し、垂直には読み込んだグラフィック(Motionの画面のスクリーンショット)と、その手前にテキストツールでテキストを配置し、カメラとライトを追加してみました。
■シャドウの設定
このような配置の際に、手前の(影を作りたい)オブジェクトに「シャドウをキャスト」、背後の(影を映したい)オブジェクトには「シャドウを受ける」設定をすれば、アルファチャンネルに従った3Dシャドウをシミュレートすることができます。
#影響を与える方は「キャスト」、影響を受ける方は「受ける」と覚えるとよいでしょう。
また、テキストシーケンスなどを適用して動きをつけてもアニメーションの通りに影が追従します。
■不透明度との関係
不透明度については、背面のグラフィックは不透明度の通りにシャドウの濃度も変わりましたが、テキストに関しては、パラメータの「不透明度」を調節した場合やビヘイビアの「基本モーション」内の「フェードイン/フェードアウト」を使用した場合には影が落ちなくなりました。つまり、不透明度が100%でないとシャドウがキャストされません。
しかし、テキストシーケンスの「テキスト(基本)」にあるビヘイビアでは不透明度の変化にシャドウが追従するので、Motionで打ったテキストをフェードイン/アウトさせつつシャドウを落としたい場合はこの中のビヘイビア(”Fade Words In”や”Fade Characters Center In”など)を使うとよいみたいです。
※作例のテキストのスタイルをプレーンな白にしたもの。不透明度は100%で、”Gather IN”ビヘイビアを適用してあります。手前の文字(iとo)が半透明なのはビヘイビアによるものです。
■パーティクルのシャドウ
パーティクルもシャドをウキャストすることができますが、こちらは設定によって結果が変わるので注意が必要です。
パーティクルの「エミッタ」にはレンダリングの品質の設定があり、デフォルトは「ローカル3Dで(高速)」ですが、これだとプリマルチプライがOFFになり(パーティクルの周りに黒いエッジが現れ、背景と完全には馴染まない)、シャドウもキャストされません。
パーティクルの馴染みとシャドウキャストを適用するには、この設定を「グローバル3Dで(高品質)」にします。
ただし、グローバルにすると処理が重くなるのと、この設定はそのまま書き出すムービーに影響しますので、作業中はローカル、最終出力の前にグローバルに切り替えるのが現実的でしょうか。
(シャドウはキャストしなければ単純なパーティクルになりますが、いずれにしてもプリマルチプライの部分で出力の際にはグローバルを使用することになるのですが。)
■反射
反射についても「キャスト」「受ける」の設定ができますので、光沢のある面の再現性を広げることができます。
シャドウと組み合わせれば、Cover Flowっぽい表現も簡単に実現します。
#作例でテキストが光って見えるのは、「スタイル」設定でテキストとアウトラインのグラデーションを調整しているもので、ライトの反射が忠実に再現されるわけではありません。
Motion 3.0.1アップデート
ソフトウェアアップデート経由。
Motion 3.0.1 では安定性が改善されると共に、PowerPC ベースおよび Intel ベースの両方の Macintosh コンピュータで Motion 3.0 を使用した場合に発生することがあったパフォーマンスの問題が解決されました。 このソフトウェア・アップデートは、Motion 3.0 をお使いのすべてのユーザにお勧めします。このアップデートには、以下に関する修正が含まれます:
32 ビット浮動小数プロジェクト このアップデートに関する詳細については、 以下を参照してください:リリースノート |
Motion 3(発表概要)
Motion 3(モーション3)の新機能を、オフィシャルページ を参考にみてみます。
*Motion 3では次のいずれかのグラフィックカードが推奨されています。
ATI Radeon X1900 XT、X850 XT、X800 XT、X1600
NVIDIA GeForce 7800 GT、6800 Ultra DDL、6800 GT DDL、Quadro FX 4500
32ビットレンダリングを実行するには、256MB以上のVRAMを搭載したグラフィックカードが必要
Motion 3での変更点は次のものです。
・3D空間の追加
縦横(x/y)に加え、奥行き(z)の概念が追加。オブジェクトやカメラの配置、動きを3次元で設定可能に
ビヘイビアやパーティクルも3Dベースになっており、従来の2Dベースの感覚で3Dスペースでの作業が可能
・モーショントラッキング
カメラぶれなどの補正を行う「スタビライズ」と、4点のコーナーピンを設定していわゆるハメコミ合成を行う「マッチムーブ」機能が追加
・オーディオビヘイビア
「自動的にアニメーションとサウンドトラックを同期」とあり、詳細はわかりませんがミュージックビデオのような映像と音のマッチングを重視した作品作りにも重点が置かれている模様
・オプティカルフローによるタイムリマップ・ビヘイビア
速度、イーズイン/アウトの設定を行うビヘイビアが追加。Compressor 3と同様、Shakeからのオプティカルフロー・アーキテクチャーを取り入れ、スローモーションを高品質に処理
・リアルタイムプレビューの強化
推奨GPU(グラフィックカード)の搭載により、32bit-float処理を含むプレビューが可能
・ベクターベースのペイント
ブラシ(ペンやマウス)の動きをベクターベースで記録するペイント機能が追加。ブラシやタイミングなどの変更が可能
・マスターテンプレートの作成
テンプレートの作成が容易に。
ここで作ったテンプレートをFCP6で利用することにより、FCP6上で画像やテキストの差し替えが可能
・AfterEffectsへのネスト
((これは従来バージョンでも可能でしたが)MotionプロジェクトをQuickTime対応のアプリケーション上でムービーとして利用可能
といったところが主立った変更点です。
Motionアップデート 2.1.2
※ソフトウェアアップデート経由
このソフトウェア・アップデートは、Intel Core ベースのコンピュータ上で、いくつかの Motion フィルタを使用中に発生する画像処理の問題に対処しています。このソフトウェアアップデートは、Motion 2.1 Universal をお使いのすべての方にお勧めします。このソフトウェア・アップデートに関する詳しい情報については、次を参照してください。 http://www.apple.com/support/lbn/?product=Motion&version=2.0?&language=j |
Motion 2.1.1アップデート
(FCS5.1をインストールしているマシン:)ソフトウェアアップデート経由でダウンロード出来ます。
このソフトウェア・アップデートは、Mac OS X 10.4.6 以降で Motion 2.1 を起動する場合の安定性とイメージ処理の問題を改善します。 このアップデートは、Mac OS X 10.4.6 以降が搭載されている PowerPC または Intel Core ベースのコンピュータで、Motion 2.1 をお使いの場合に必要です。
このソフトウェア・アップデートに関する詳しい情報については、次を参照してください:
http://docs.info.apple.com/article.html?artnum=303525-ja
(Motion 2.1 が、複数のプロジェクト開こうとすると予期せず終了する)