●あるフレームのノイズを修正する
<この記事は旧Fina Cut Pro Unofficialにて2003年1月29日に公開した記事を修正・転載したものです。>
MacDTV.comで佐藤さんが『2003.01.27 MacDTV.FAQ のFinal Cut Proネタ1題 』として書かれているこのお話って、某誌のレビュー記事中のお話ですよね。
私もこれのアンサーを書こうと思っていたのですが、(まさにFAQの)RGBレンダーについては佐藤さんが書かれているので割愛するとして、続きの展開としては「Photoshopに持っていくより楽な方法は無いのか!」ということだったと思います。
話の内容としては、キャプチャーして編集中の、昔のVHS資産に(昔何度も見て)ノイズが乗っている(恐らくドロップアウト)のを消したく、そのフレームと隣のフレームを書き出してPhotoshopに持って行ってノイズのとこだけ隣のフレームから拝借した映像に差し替えてFCPに戻す(この段階で、問題の「色が違う」現象が発生)ということをなさっています。しかし、いかんせん数が多いのでえらく手間がかかってどうしたもんか、という訳です。
そこでもっと手軽な方法をご紹介したいと思いますが、
1.修正したいフレームの隣のフレームを「静止画フレームを作成」で静止画にする
2. その静止画を、隣のフレームのノイズを覆う位の大きさにクロップする
3.問題のフレームに重ねる
4.(動いている映像だと若干位置がズレてたりするので)被せたフレームの不透明度を下げて、ノイズの部分となじむようにキャンバス上でマウスで位置や縦横比などを微調整する。この時キャンバスの大きさをぐっと広げれば作業も楽。
5.不透明度を戻してレンダリングする
※4)で不透明度を下げるのは、下の映像が見えるようにデス。もちろん。
てことをすれば、(FCP上でYUVスペースでしかもその場で作業するため)色問題もPhotoshopに行く手間も省けますよん。
もっと大掛かりなノイズや時間に限りのある仕事では他のツールを使うのも手かもしれませんが、ドロップアウトくらいならこれでチマチマやればタダですし、分かりやすいです。なにより、このくらいの合成ってFCPで完結できる好例だとも思いますし。
こうした(隣から持ってくる)修正法はリニアの編集でもフツーに行われているので、正解。 あとは、「こういった傷はどこまで直せばいいんだ?」という問いかけだったと思いますが、それは「納得がいくまで」やればいいんです(爆)。
お金が発生するならクライアントが、自分や仲間うちで楽しむものなら野放しでも全修正でも如何ようにでも、関係者が納得がいけばそれでいいんです、ということになりますね(^_^)。
#この内容は、当時のMac誌に掲載されていた記事(ミュージシャンの方がビデオ編集に挑戦・奮闘するというもの)のなかで、VHSのノイズ除去について触れられていたことに対するものとして書かれました。