HDVのモニタリングについて(発売前情報)
FCP5の、HDV編集におけるモニタリングについて聞いてまいりましたので、まとめてみます。
■FireWire接続でのモニター
まず、MacとHDV機器(現状ではソニー・ビクターのカメラ/デッキ4機種)をFireWireでつないだ場合について。DVであれば、外部機器とテレビモニターをつないでおけばDV機器がMacからのストリームをデコードしてモニタリング可能でした。
結論から言うと、この形ではHDVでは実用的なモニタリングは不可能とのことです。
無論HDV機器からはアナログOUTしか出ませんのでダウンコンのSD画像ということになりますが、低価格構成で「それでもいいから」といった期待は(この話を聞く限り)出来そうにありません。
理由は、仕組み的にはHDVのMPEG-2はLong
GOP(HDVに限れば15フレーム毎のキーフレームとその間の差分フレームでひとつのGroup
Of
Picturesを構成)であるのに対し、編集ではランダムなフレームでヘッドが止まったりそこから再生したりの繰り返しであるが、HDV機器側はFireWire経由でストリームを受ける際はGOP単位で成立したMPEG-2が前提であり、(HDV同士のダビングと違って)Macからそのような信号が安定して送られてこない状況となるとなんとも言えない、といったニュアンスでした。この点DVは全フレームがキーフレームですから、どこで止まろうが再生されようがDV機器は正しく受け止めてくれるというわけです。
すくなくともHDテレビでモニターできれば、ホームユースでは御の字なのですけどね...。
■どうすればよい?
まず、当然ながら、いずれにしても基本的にHDのフル解像度モニタリングにはそれなりの機器が要ります。少なくとも1920x1080をフルで表示するには家庭用テレビでも結構高価ですし。
で、アップル社としての見解では、「業務等で予算があれば、BlackmagicやAJAなどのHD-SDIカードが順次HDVモニタリングに対応するので、そういったHDV対応カードを利用してHD-SDI入力の外部モニターを利用していただくのがよいのでは」とのこと。
また、「23インチ以上のApple
Cinema
DisplayであればフルHDの表示が可能なので、FCP5やDSP4のCinema
Desktop
Preview機能を使っていただくのがリーズナブル」だそうです。
ちなみに、FCP5では「HDガンマ」(HDモニターに近い特性をシミュレート)機能で今までのCinema
Desktop機能よりもHDの再現性を高めているとのことです。
(回答/アップルコンピュータ・安斎尊顕氏)
Posted: 木 - 5月 12, 2005 at 12:22 午前