Canon XH G1/XH A1

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11月20日のFinal Cut Pro User Night Ginzaにて、キヤノンマーケティングジャパン社・絵本様にXH G1とFCP5.1.2による24Fデモを行っていただきましたので、キヤノン24Fについてのおさらいを兼ねて簡単にまとめてみました。

■XL H1との違い

キヤノン社の業務用HDVカメラシリーズ第2弾となる本製品とXL H1との違いといえば、一番にはレンズが交換式か固定式かということになります。そして、筐体のサイズや重さなども異なり、後継ではなくラインアップの追加という位置づけになります。

しかし、細かい仕様面では、主なもので

  • HD-SDIがエンベデッドになった[XH G1]
  • GENLOCKがSD(BB等)にも対応になった[XH G1]
  • カスタムプリセットの内容が変更になった[XH G1/XH A1]

といった改善もなされています。

なお、HX G1とA1の仕様面での違いはSDIインターフェイスの有無のみ。


筐体サイズはSONY HVR-Z1Jと先月デモを行っていただいたHVR-V1Jの中間くらい。液晶ビューモニターの格納方法は本体上面にスライドさせるという工夫されたもの。

■24Fと24Pの違い

キヤノンのHDV製品の大きな特徴となるのが「HDV 1080/24F」モード。

プログレッシブ24フレームフォーマットのことを一般的には24Pと呼びますが、キヤノンでは同じ24フレーム記録でも「24F」と「24P」という2種類の表記がなされてきました。

結論から言えば、ユーザーとしては同じものととらえてよいとのこと。

では<PとFの違い>は何かといえば、「インターレースCCDで撮像して後処理でプログレッシブに変換するタイプは24F/30F」、「プログレッシブCCDで撮像してそのままプログレッシブ記録する機器には24P/30P」という表記を使い分けているのだそうで、テープへの記録はどちらもプログレッシブであることに変わりありません。つまり、同じプログレッシブ記録でも仕様に24F/30Fと書かれたモデルはCCDがインターレースだ、ということになるわけです。

これはユーザーに混乱を招いているということで、最新のカタログには「24p、30p記録に対応」と書かれています。

※FCP5.1.2では30Pには未対応

■ネイティブ1080/24P

ソニーHVR-V1JやPanasonicのDVCPRO HDでは、1080/24P撮影対応とされるものの、メディアへの記録は60iとなります。このうちPanasonicの24PA(2-3-3-2アドバンスドプルダウン)モードで収録しておくと、「DVCPRO HD 24pA24」セットアップでキャプチャーすれば奇麗な24Pに戻りますが、それ以外ではいずれも24P撮影〜2-3プルダウン〜60i記録となりますので、24Pでのキャプチャー/編集には手間がかかることになります。

一方XL H1/HX G1/HX A1ではHDVプログレッシブ規格に沿ってテープ上にそのまま24P記録されるので、FCP5.1.2のHDV 1080p24セットアップで24P(23.98fps)クリップとして編集が可能。


バッテリーは本体に収納。一番大きいバッテリーを使っても本体サイズが変わることはない。

ソニーでは「24PAにしても、HDVのLong-GOPでは正確に24Fに戻してキャプチャーできる保証がないので」という理由でHVR-V1Jでは60i記録を採用しているとのことでしたが(同じLong-GOPのXDCAMでは24P記録/FCPでの24Pキャプチャーに対応)、キヤノンでは「ソニーさんもHDV規格上24Pでやれるはずですが、対応していただかない方が弊社としては差別化になります(笑)」ということで、カメラのコンセプト的な違いかと思いますが、今のところフィルムを考えたHDVシネマではキヤノン24P対応カメラ収録〜24Pキャプチャー/編集〜キヤノン24P対応カメラ戻し〜キネコというのが一番シンプルなワークフローとなります。

ただし、XL H1/HX G1/HX A1での24PはFireWireによるHDVストリームの転送時のみで、その他の出力(XL H1/HX G1のHD-SDI含む)では60iにプルダウンされるとのことです。


メインレンズの脇に測距レンズを装備。撮影モードに左右されない安定した測距が可能。
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